解かずに染める「丸染め」をご存知ですか?
何とも不思議で、画期的な染色方法が開発されました。昨年発表されたこの「丸染め」はいわゆる洗い張りすることなく、仕立てあがったまま染めてしまう「丸染め」なのです。 と言うことは、そうなんです「仕立て代」が掛からないんです!
今までの常識を覆す、究極の染色方法は、仕上げのプロが長年の研究の末に生み出した、夢の染色法です。色を掛けたいが洗い張り代と仕立て代が結構かかって躊躇されていたあなたにとって正に朗報です。
ただし、注意も必要です。画期的な方法ではありますが、邪道といわれても仕方がない処もあります。例えば、丸ごと染めてしまうので胴裏、八掛も同色に染まってしまいます。逆に化繊の裏や縫い糸は染まりません。本当に大切なお着物や丁寧に染めてほしいという方にはお勧め出来ません。襦袢や小紋など仕立て代までは掛けられないけど、渋くなるなら、汚れが分からなくなるなら、もう一度は着てあげたいという場合には打ってつけなのです。価格は25000円ほどです。
実際どういう具合か知りたい方は、今度開催される「きものビフォーアフター展」でご自分の目でチェックしてみてください。
扇形の部分が加工前の古い着物の状態。周りが「丸染め」して蘇った加工後の状態です。
みごと胴裏まで染まってしまいました。ピンク襦袢は丸染めでおしゃれ襦袢に!