着物買取と下取りの誤解
昨日お問い合わせがありました。「えり華さんは以前下取りしとらなんだけ?」(してませんでした?という意味の金沢弁。)
そういえば、10年位前にそんなことをした記憶が...で、その方はちょっと聞いて欲しい!ということで電話してこられたのです。
新聞に「映画の衣裳に提供するのでご不要の着物下取りします!」という広告が出ていたので、何枚か持ち込んだそうです。着物は今は買う気もなく、単に不用品を買い取ってもらおうと。そしたらロクに品定めもせずに機械的に二束三文の値段を付けられて、お父さんに運転してわざわざ行ったのに・・・と不満を口に出されていました。
基本的にお客様の勘違いなのですが、なんともやるせない気持ちが店主にも残りました。その会場は結構な人が来店していて、対応に追われていたようです。いかんせん下取りですから、新品を買わないとその金額は出てきません。単なる値引きの口実です。うまい集客方法だなあと感心してました。
当店でもお客様から「古いきものだけど、何とかならんかね?」というご相談をよく受けます。どうしたいかを良くお聞きして、仕事に掛かります。その際、店主はいつ頃のどんなきものかとても気になります。そこをしっかり押えないとこのようなことになるのだなと初心に戻ったのでした。