末松智先生の「金沢城復元画」展を観て来ました。

広坂の石川国際交流サロンで加賀のお国染展を何回か開催しているうちに、近しくさせて頂いている先生です。
日本の大学にはない専門分野で、ドイツなどへ留学され「復元画」というジャンルをご専門にされている先生です。
皆さんご存知の菱櫓、五十間長屋などの復元は先生の復元画が発端になったとも聞いています。

簡単に一枚のスケッチとしてご覧になっていらっしゃいますが、その一枚の絵にするまでが単なる空想画とはまったく違う世界なのです。

今回制作されたのは城南端部にあたる、東面の百間堀と南面のいもり堀が向かいあう位置から見上げた「巽御櫓」の復元画。

先生は古い石垣の跡や現在の石垣、文献など細かに分析。そして透視画を作成され骨格に基づいて肉付けをされるという、とても手間のかかる工程を経て、しかも想像力をフルに使って一枚のスケッチ画として仕上げる大変なお仕事なのです。

広坂から石川門へ向かう左角にこんな櫓がそびえていたなんて! 感動もんです。

会場にはこれまでの復元画も展示されており、在りし日の金沢城を垣間見れるという、ちょっとしたタイムスリップの感覚が味わえます。是非、ご覧になって下さい。

と き:9月30日~10月12日(10/6月曜日は休館)
ところ:石川国際交流サロン  入場無料