時代加賀のれん展 in加賀会場

 加賀染織工芸館の今年最後の展示は加賀のれん(外のれん)です。東京ミッドタウンに移ったサントリー美術館で「加賀のれん展」が行われたのは今から35年前の昭和47年のこと。赤坂の前の美術館でした。この時にご覧になって、覚えていらっしゃる方もいます。「海外でも展示すれば絶対受けますよ。」というお言葉をかけても頂きました。まさにそんな時代になってきたなと思います。
 このように丈の長いのれんは加賀独特のものですし、なんと言ってもこの絵画性は他にありません。これは夜着や風呂敷にも共通して言えることです。
 加賀の紺屋は加賀友禅のような繊細な仕事もする特殊な環境であったためと、お国染を研究した当店花岡慎一会長は言っています。
 生地も手紡糸で木綿をここまで細く均一に紡ぐことは今日本ではほとんど不可能でしょう。筒描きという糊を置く方法も20回ぐらい藍瓶に漬けて耐えうるか現代では考えられないぐらいの強固な糊です。その筒描きを両面から行うというこれまた、繊細かつ高度な技です。草木染は弱いものといわれますが、この時代の染め方はちょっとやそっとではへこたれない懇ろな染め方を時間をかけてしています。効率だけを求める今の時代には到底及ばない仕事です。
 今回は「日本人が一番好きな松竹梅」と題して松竹梅、松、梅、竹の意匠を特集しました。

 加賀会場:JR加賀温泉駅並び きもの華や 加賀店内 加賀染織工芸館
    会期:12月1日~27日 入場無料